『自由すぎる公式SNS「中の人」が明かす 企業ファンのつくり方』を読みました。面白かったです。
Twitterを利用して、各企業の中の人が、いろいろな考えを持って運用しているんだなあと知ることが出来ました。
セガ、東急ハンズ、キングジム、井村屋、タカラトミー、タニタの、Twitterの中の人のお話がたっぷり書かれていました。各企業で印象にのこったところと感想を書いていこうと思います。
セガ
金曜ロードショーのバルスタイムでは、「バルス」ではなく、「目が、目がぁぁぁ」のタイミングで、「セガ、セガァァァ」とつぶやいた。企業の名前を活かしつつ、ちょっと違う角度から参戦していてうまい!と思った。
災害時には、他の大事なツイートが活きるように、あえて自分は消えておこうという考えが、すてきだと思った。他企業さんの、災害時に役立つツイートは応援する気持ちなのも、いいなあと思った。
マイナスなことはほとんどつぶやかないが、一度だけマイナスなこともつぶやいてみたというのも印象的だった。(辛いことがあったので京都へ)。
新店舗のお知らせツイートも上手だった。きちんと告知はしていないけど、周辺の人はもう看板とかみてわかってるよねという事実をうまく利用していた。地図をつくったりユーザーが使いやすいようなつぶやきをしていて、すてき。
東急ハンズ
朝10時のあいさつは、リアルにつぶやくというこだわり。リプをくれたひとにもリアルタイムでお返事をしたいからだそう。デジタルの中でも、店舗と変わらず、人と人とのやりとりだということを大切にしていた。質問に対する返信も、一概に答えられないものに対して、どこに問い合わせて確認してほしいかを添えて対応するなど、考えて返信して丁寧だった。
マイナスなことや、5Sに関することはつぶやかないというルールづくりがされているのが、とてもしっかりしている。(1度だけ、例外的に、希望に関するつぶやきはしたことがある)
手羽は絶対に認めない。というおいしい話があるのが面白い。
キングジム
きんようびの、きん、きん、きんぐじむぅ。キングジムのツイッターはかわいいなぁと、この本を読む前から感じていた。
もともとはブログを書いていた担当の方が、社長に命じられてTwitter担当に。Twitterはほとんど知らなかったので勉強したらしい。
キングジムは、かたい事務用品の会社、というイメージを、Twitterをつかうことで、キングジムを身近に感じてもらうことができる。入社の面接に来る人も、Twitterでキングジムを知ったという人もいるみたい。Twitterの存在は大きい。
Twitterの中の人あてに、ファンレターが届くらしい。なんかほっこりした。デジタルで運用されているものにアナログがつながるかんじが、すてきで、なんだかおもしろいと感じた。
井村屋
わたしにとって井村屋といえば、肉まんのイメージなのだが、あずきバーのはなしがほとんどだった。
社内の人の知識では、常識であることも、消費者は知らないことがあるので、ツイッターというツールをつかって上手に豆知識を伝えていた。
バッシングされる可能性なども想定して、リスク回避できるように考えながら運用されている。言葉選びは慎重に。
タカラトミー
アイコンメーカーのかなしい話がおもしろい。(アイコンメーカーつくった翌日に、ツイッターの仕様変更でアイコンがマルになった)
大量にある商品の告知を、フォロワーの人にしてもらうというのは、ほっこりする話だった。すきなひとがすきなものをすきなだけつぶやいてるだけだから、みんながハッピーな仕組みだなあと思った。
別の企業で、エイプリルフールはもうしない、という話があったが、タカラトミーの24時間嘘マラソンはおもしろいとおもった。セガのバルスもそうだが、みんながのっかる大きなウェーブに、みんなとすこし変えてのっかるという工夫ができるのは、重要なんだなと感じた。
タニタ
タニタとシャープの、「君の名は」のあそびがすごくかわいい。おもしろすぎる。かわいい。
タニタは、会社の制度で、個人事業主になることができる。タニタのTwitterの中の人は、タニタを退社している。新しい面白い会社で、ワクワクするなと思った。